要点
- 日付
- 毎年 9月9日
この日の暦(2026年)
重陽の節句の由来
9月9日の重陽(ちょうよう)の節句は、1月7日の人日、3月3日の上巳、5月5日の端午、7月7日の七夕と並ぶ五節句の最後の節句です。起源は、ほかの節句と同じく中国にさかのぼります。
日本人形協会の解説によると、中国では奇数は縁起のよい「陽」の数とされ、なかでも最も大きな9が重なる9月9日を「重陽」と呼び、「菊の節句」として伝わりました。菊はすぐれた薬効をもつ植物として古くから知られ、4世紀に記された書物には、菊が群生する谷を下ってきた水を飲んだ村人が長寿になったという「菊水伝説」が登場します。
平安の宮中から江戸の庶民へ
国立国会図書館がジャパンサーチで公開している解説によると、中国ではこの日、不老長寿の花とされる菊を浸した酒を飲み、長寿を願って災難を払う風習がありました。これが日本に伝わり、平安時代には宮廷の年中行事として定着します。宮中では菊花の宴が開かれ、天皇と臣下が詩歌を作り、菊酒を賜りました。
江戸時代には幕府が上巳や端午とともに五節句の一つに定め、武家の間で盛大に祝われました。その影響は民間にも及び、菊を飾り、菊酒を飲み、栗飯を炊く習慣が広がったといいます。九州の秋祭り「くんち」の語源を、旧暦9月9日に祭りが行われていたことから「9日(くにち)」が転じたものとする説もあります。
菊の着せ綿と「後の雛」
重陽ならではの風流な習わしが「菊の着せ綿(被綿)」です。前夜に菊の花に綿をかぶせて夜露と香りを移し、翌朝その綿で肌をなでると命が延びるとされたもので、『紫式部日記』などにも記述が残っています。日本人形協会によると、赤い菊には白い綿、白い菊には黄色、黄色い菊には赤い綿をかぶせたとされます。
江戸の庶民の間では、9月9日に雛人形をもう一度飾って長寿を願う「後(のち)の雛」という風習も生まれました。人形を1年間しまいっぱなしにせず、虫干しをして傷みを防ぐ知恵も込められていたといいます。
現代の重陽の楽しみ方
日本人形協会は、新暦の9月9日だけでなく、旧暦を見据えて菊が咲き始める月遅れの10月9日ごろまで飾りを楽しむことも提案しています。菊の美しさを競った品評会は、いまも10月ごろから各地で開かれる「菊花展」として続いています。
食卓では、菊を味わう料理が手軽です。農林水産省の「うちの郷土料理」によると、食用菊の生産が盛んな山形県では、重陽の節句のころに黄色い菊「寿」が出回ります。紫色の「もってのほか」(正式名称は延命楽)は特に香り高いとされる品種で、おひたしや酢の物、天ぷらにして食べられています。日本酒に菊の花びらを浮かべれば菊酒になり、お酒を飲まない人は菊を添えた料理と栗ご飯で祝うこともできます。
よくある質問
Q&A 重陽の節句はいつ?
毎年9月9日です。五節句の最後にあたり、「菊の節句」とも呼ばれます。
「重陽」とはどういう意味?
縁起のよい陽の数(奇数)で最大の9が、月と日に重なることを表します。
重陽の節句には何をする?
菊を飾り、菊酒を飲んで長寿を願います。栗ご飯を食べる習慣もあります。
出典
SOURCES- 日本人形協会「重陽の節句(菊の節句)」 https://www.ningyo-kyokai.or.jp/sekku/choyo/
- ジャパンサーチ(国立国会図書館)「重陽の節句」 https://jpsearch.go.jp/gallery/ndl-Bw0oMwJB0
- 農林水産省 うちの郷土料理「食用ぎくのおひたし 山形県」 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/shokuyogikunoohitashi_yamagata.html
関連リンク
- SKYWARD+「9月9日は『重陽の節句』」 https://skywardplus.jal.co.jp/plus_one/calendar/the/choyo/festival/
SNS 投稿文例
FOR YOUR POST企業・団体の SNS 担当者の方はご自由にお使いください。
- 文例 1
9月9日は #重陽の節句 🌼 最も大きな陽の数「9」が重なる、五節句の最後の節句です。別名「菊の節句」。菊の花を浮かべた菊酒で、長寿と健康を願ってみませんか。 #今日は何の日
- 文例 2
きょう9月9日は重陽の節句。前の晩に菊の花へ綿をかぶせ、翌朝その夜露を含んだ綿で肌をなでて長寿を願う「菊の着せ綿」という風習がありました。『紫式部日記』にも記述が残ります🌙 #今日は何の日 #重陽の節句
- 文例 3
きょう9月9日は #重陽の節句 。当店では食用菊を添えたお吸い物と栗ご飯の季節御膳をご用意しています🌰 五節句の最後の節句を、秋の味覚とともにお楽しみください。 #今日は何の日
SAME DAY 9月9日は、こんな日でもあります
- 健康
救急の日
救急の日(9月9日)は、厚生省(現・厚生労働省)と消防庁が1982年に定めた記念日。「きゅう(9)きゅう(9)」の語呂合わせに由来し、救急医療への理解を深める日とされる。
由来を読む → - 自然
えのすいクラゲの日
えのすいクラゲの日(毎月9日)は、神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館が制定した記念日。「クラゲ」の「ク」を9と読む語呂合わせに由来する。飼育担当者による相模湾のクラゲ調査に同行する参加型プログラムを通じ、自然環境や生物多様性への関心を広げるのが目的。
由来を読む → - 食
クレープの日
クレープの日(毎月9日・19日・29日)は、洋菓子メーカーの株式会社モンテールが制定した記念日。数字の9がクレープを巻いた形に似ていることにちなみ、9のつく日を選んでいる。クレープをもっと身近なおやつとして楽しんでもらうことを目的としている。
由来を読む → - 文化
日本クラシックホテルの日
日本クラシックホテルの日(9月9日)は、歴史ある全国9つのホテルが連携する日本クラシックホテルの会が制定した記念日。加盟が9館であることと、「ク(9)ラシック(9)ホテル」と読む語呂合わせに由来する。建築や接遇に培われた価値を再認識し、観光資源としての魅力を高めることが目的。
由来を読む → - 健康
美肌へ導く、化粧水の日
美肌へ導く、化粧水の日(9月9日)は、資生堂ジャパン株式会社の中四国営業本部が制定した記念日。化粧水の魅力や正しい使い方を多くの人に伝え、健やかで美しい肌を目指す人を応援するのが目的。日付は平安時代から続く、重陽の節句に菊の綿で肌を拭い健康長寿を願う「着せ綿」の風習が現代の化粧水に通じるとして、重陽の節句にあたる9月9日とした。
由来を読む → - 技術
パソコン検定の日
パソコン検定の日(毎月9日)は、幅広い年齢層を対象にパソコン検定試験を行う一般財団法人全日本情報学習振興協会が制定した記念日。実力にふさわしい級を意味する9にちなんで日付を定めた。技能や知識だけでなく、コミュニケーション力も含めたパソコンスキルの向上を後押しするのが目的。
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